番外編その4:FM-77 謎のS1スイッチ(by はせりん)


S1スイッチといっても、基板上の3ピンのヘッダーです。
場所はこの辺(後ろ側の拡張スロット付近)です。
写真は通常と逆の位置にジャンパーピンを刺してあります。
FM77BOOTS1
#このスイッチを切り替えても、MB-S1 にはなりません。(笑)
最近とある理由でFM-77の回路図を見ていて、このS1スイッチの存在に気付きました。
(本件についてあまり他所で取り上げられていないと思います。)

FM-77のブートROMは、MB2732A という 4KB の UV-EPROM が使われています。
しかし、外部から選択可能なのは次の3種類です。

  ボタン 起動ソフトウェア
 ------------------------------
  BASIC  DISK/ROM BASICが起動
  BOOT1  1MB DOS起動
  BOOT2  320KB DOS起動

各モードは512バイト(実際には480バイトのみ使用)ですから、8バンクのうち
3バンクしか使われていません。いったい残りの5バンクはどこに行ったのか?
というのが話しの発端でした。
そこで見つけたのがS1スイッチでした。
確かに上記のブートROM選択スイッチに非常に近い部分に存在しています。
そして、BASICボタンをマスクしているようにしか見えません。

そこで、早速S1のジャンパーピンを上記写真のように切り替えてみました。
# 必ず電源を落としてから切り替えてください。

BASICボタンが押された状態で $FE00〜$FFDF に現れる内容は、切り替える前と
全く同じでしたが、BOOT1、BOOT2ボタンが押された状態の内容は、今までと違い
ました。逆アセンブルしてみたところ、どうやら未発売のバブルメモリカセット
からブートするプログラムとなっていました。(320KBフロッピーアクセス可)
BOOT1とBOOT2でバブルメモリカセットインタフェースのアドレスが異なっており、
それぞれ、32KB版、128KB版の用です。
# FM-7/8活用研究に掲載されていた、FM-8用のバブルブートROMと内容が酷似
# しているのでほぼ間違いないと思います。

  ボタン 起動ソフトウェア
 ------------------------------
  BASIC  DISK/ROM BASICが起動
  BOOT1  32KB BUBBLEから起動 (320KBフロッピーアクセス可)
  BOOT2  128KB BUBBLEから起動 (320KBフロッピーアクセス可)

これで、少なくとも8バンクのうち5バンクまでが解明できました。
残りは3バンク。

# こんなものを見つけても、何の徳にもならないのですがね...

# さらに追記:本情報は、手元のFM-77D2に内蔵されたブートROMに関するものです。
# 機種(FM-77L4とかFM-77L2)や製造時期によっては内容が異なる可能性があります。

[後日談] 残り3バンクが気になって眠れなかったので(笑)、思い切って海外通販でROMライターを 購入し、FM-77 からブートROMを引っこ抜いて中身を確認してみました。 しかし、残念ながら、さらに隠れたROMデータはありませんでした。 結果だけ書いておきます。(まぁ、ROM内部の配置がわかっただけでもよしと...) FM-77D2 BOOT ROM 解析結果 DEVICE: MBM2732A-25 ROM ID: WB11-12 $000+---------+ | BANK0 | BASIC+S1 (ROM or DISK BASIC Boot) ... FM-7(BANK0)と同じ $200+---------+ | BANK1 | BOOT2+S1 (128KB Bubble Boot with 320KB FDD) $400+---------+ | BANK2 | BOOT1+S1 (32KB Bubble Boot with 320KB FDD) ... FM-7(BANK1)と同じ $600+---------+ | BANK3 | (注2) $800+---------+ | BANK4 | BASIC (ROM or DISK BASIC Boot) ... FM-7(BANK0)と同じ(注1) $A00+---------+ | BANK5 | BOOT2 (320KB DOS Boot) ... FM-7(BANK2)と同じ $C00+---------+ | BANK6 | BOOT1 (1MB DOS Boot) $E00+---------+ | BANK7 | (注2) $FFF+---------+ (注1) BANK0 と BANK4 は同一内容です。 (注2) BANK3 と BANK7 も同一内容ですが、FM-7 のブートROMの BANK3 と異なり、 ベルを鳴らして永久ループするコードが格納されています。 通常は、BANK4〜6 が見えるようになっています。 S1スイッチの変更により、BANK0〜2 が見えるようになります。 BANK3 と BANK7 は ROM を引っこ抜かない限り見えないと思います。 ついでに引っこ抜いてあった FM-7 の BOOT ROM も調べてみました。 DEVICE: MB8516 ROM ID: TL11-11 $000+---------+ | BANK0 | ROM or DISK BASIC Boot $200+---------+ | BANK1 | 32KB Bubble Boot with 320KB FDD $400+---------+ | BANK2 | 320KB DOS Boot $600+---------+ | BANK3 | (永久ループ) $7FF+---------+

F-BASIC詳細編を覗いてみる F-BASIC詳細編(その2:デモ画面集)を覗いてみる
FM77AVシリーズ システムディスク編を覗いてみる
FM77AVシリーズ デモ・入門ディスク編を覗いてみる
CP/M-80編を覗いてみる
OS-9編を覗いてみる
Flex編を覗いてみる
F-BASIC ファイルシステム(およびその上位互換)上に構築されたOS、開発システム
番外編(その1:ナウシカベンチマークの謎)を覗いてみる
番外編(その2:勝手に誤記修正編)を覗いてみる
番外編(その3:MMU考察)を覗いてみる
番外編(その4:FM-77 謎のS1スイッチ)を覗いてみる
番外編(その5:FM-7,8シリーズのROM一覧)を覗いてみる
緊急特集:MB22603の秘密 を覗いてみる
緊急特集2:FM-8ブートROMの秘密 を覗いてみる
超番外編:レベル3BASICとF-BASIC を覗いてみる
入り口ページに戻る

ご意見、ご要望はこちらまで(笑)
thasegaw@hotmail.com