番外編その6:FM-77用拡張メモリ他について(by はせりん)


本ページは、FM-77用の拡張メモリカードの話題をメインに、FM-77関係の重箱の隅をつつく ようなネタをいくつか記載しています。

FM-77用拡張メモリカード

富士通からは、FM-77用の拡張メモリカードが2種類提供されています。
単品売りはされておらず、次のいずれかで入手することになります。

@400ラインセット(I)  に含まれている 192KB拡張RAMカード \99,800
A400ラインセット(II) に含まれている 64KB拡張RAMカード \49,800
BFM-77L4 に標準実装されている 64KB拡張RAMカード \238,000

AとBは同じものです。
fm77ram192
fm77ram64

3rdパーティからは、32Pスロットに挿すタイプの拡張メモリが数種類発売されてましたが、
40Pスロット(+8Pスロット)に挿すタイプは、はせりんの知る限りこれだけです。

CRZ192 日本コムネット社製 \39,800

192KB RAMとZ80が1枚のボードに搭載されている優れものです。
Z80側からも 256KB アクセスできるようになっている点が、富士通製のZ80カードとの違いです。

rz192


FM-77の物理メモリマップ $00000-+-------------+ | (拡張0) | $10000-+-------------+ | (拡張1) | $20000-+-------------+ | (拡張2) | : TEXT WINDOW対象領域 $30000-+-------------+ | RAM | $38000-+-------------+ - +-------------+ | RAM | | F-BASIC ROM | $3FC00-+-------------+ - +-------------+ | RAM | $3FC80-+-------------+ | 共有RAM | $3FD00-+-------------+ | I/O | $3FE00-+-------------+ - +-------------+ | BOOT ROM | | RAM | $3FFFF-+-------------+ - +-------------+ FM-77L4を除くFM-77シリーズの出荷状態では、$30000以降にメモリが搭載されており、 $00000〜$2FFFFの領域(図の拡張0/1/2の部分)に、上記@〜Cの拡張メモリカードを 挿入することで、メモリを拡張します。余談ですが、TEXT WINDOWは $20000〜$2FFFFの 領域(図の拡張2の部分)だけが対象です。(FM-11では1MBの全空間が対象なのですが...) 拡張メモリの利用 F-BASIC V3.5 では、$20000〜$2FFFFの領域(図の拡張2の部分)に拡張メモリが実装され ていることが必須です。$00000〜$1FFFFの領域(図の拡張0/1の部分)にメモリが実装され ている場合には、そこをRAMディスクとして使用します。(デフォルトのドライブ番号は8)
fb35_ramdisk

本来動作保証対象外ですが、F-BASIC V3.3 L1x系は、FM-77でも起動します。(当然、
Type-A/BサブシステムやFM音源は使用できませんが。)
FM77AVとFM-77では物理メモリマップが異なるのですが、その辺の違いはF-BASIC V3.3 L1x系の
内部で吸収して、起動可能にしているようです。F-BASIC V3.3 L20/L30では起動しません。

FM-77用OS-9 Level 2では、$00000〜$0FFFFの領域(図の拡張0の部分)にメモリが実装され
ていることが必須のようです。従って、IPL中で$FD2Fのレジスタを設定しています。
(192KB拡張RAMカード実装時には、このレジスタ設定は影響しません。)
os9l2_fm77_192kb
os9l2_fm77_64kb
os9l2_fm77av_64kb

FM77AV用OS-9 Level 2も、$00000〜$0FFFFの領域(図の拡張0の部分)にメモリが実装され
ていることが必須ですが、FM77AVではこの領域のメモリは標準実装されてますから、特に
問題ありません。FM-77でFM77AV用OS-9 Level 2を使用する際には192をKB拡張RAMカード
用意する(ただし$10000〜$1FFFFの領域は非RAM扱いとなる)か、64KB拡張RAMカードしか
ない場合は後述のような細工をして$00000〜$0FFFFの領域にメモリを割り当てることが
必要です。

この辺りをまとめると、次のような表になります。
■=メモリ実装。□=メモリ非実装。◆=サブシステム。
◎=起動可能で制限なし。○=起動可能だが制限あり。△=起動時に細工必要。

FM-7/77素状態
FM-77 +64KBメモリカード(標準状態)
FM-77 +64KBメモリカード(切り替え時)
FM-77 +192KBメモリカード
FM77AV素状態
FM77AV +64KBメモリカード/日本語カード
$00000〜$0FFFF(Bank 0)
$10000〜$1FFFF(Bank 1)
$20000〜$2FFFF(Bank 2)
$30000〜$3FFFF(Bank 3)
======================= == == == == == == ==================================
F-BASIC V3.0
F-BASIC V3.5 400Line Card必須
F-BASIC V3.3 L1x系 Type A Sub-Systemなくても起動
F-BASIC V3.3 L20/30
OS-9 Level 1 for FM-77
OS-9 Level 2 for FM-77 400Line Cardなくても起動
OS-9 Level 2 for FM77AV Type A Sub-Systemなくても起動
参考:  64KBメモリカード付きのFM-77(FM-77+400ラインセットU、FM-77L4)で  FM77AV用OS-9 Level 2を起動するためのおまじない:  ・一旦、ROM BASICで起動する。(ディスクを入れない)  ・OS-9システムディスクをドライブ0にセットする。  ・次のコマンドを入力する。   POKE &HFD2F,0 : EXEC -512 オマケコーナー 拡張RAMのみ装着し、400ラインカードを挿さない時の反応です。
no400linecard
os9_fm77l2av

オマケコーナー2

上記Oh!FM誌1989年5月号掲載のI/Oマップですが、他にも誤記が見つかっています
ので紹介しておきます。ピンク色の部分が修正箇所です。(今から3年程前、トマさん
による XM7dash の 1MB FDC の実装時、共同デバッグの結果誤記と断定しました。)

アドレス 内容 リードライト 機種 ビット構成
7 6 5 4 3 2 1 0
FD04 サブインタフェース、1MB FDC R BREAKキー ATTENTION
0:オン
1:オフ
0:あり
1:なし
R L4 FDC切り換え 漢字ROM切り替え 400ラインカード 400ラインモード
0:1MB
1:320KB
0:サブ
1:メイン
0:接続
1:非接続
0:400ライン
1:200ライン
W 割込み切り替え
0:SFDC
1:ノーマル
rst "1" "1" "1" "1"
W AV40 漢字ROM切り替え 26万色 400ラインモード サブROMプロテクト
0:サブ
1:メイン
1:26万色 0:400ライン
1:200ライン
0:プロテクト
rst "1" "0" "1" "0"
また、同じ内容の誤記が、富士通発行の下記ユーザーマニュアルにも存在しています。 なので、上記の誤記はOh!FM編集部の責任ではなく、元ネタが不正確であったのだと思います。 ・82HM-001010-1 FM-77 ユーザーズマニュアル ハードウェア解説 1984年5月(富士通) ・82HM-001140-1 FM-77L2 ユーザーズマニュアル ハードウェア解説 1985年3月(富士通) ・82HM-001120-1 FM-77L4 取扱説明書(F-BASIC V3.5説明書) 1985年1月(富士通) ・82HM-001040-1 FM-77 400ラインセット取扱説明書(F-BASIC V3.5説明書) 1984年5月(富士通) オマケコーナー3 今回も、64KB拡張RAMカードについて(途中までですが)解析を行いました。記録として残しておきます。
プリント板配線図(未完成)
fm77ram64-2

回路図(抜粋)
fm77ram64-3

尚、本ページの各表の作成にはThinkさんのCSV→Table変換サイトのお世話になりました。
ありがとうございました。

参考文献
Oh! FM 1986年4月号 1986年4月1日(ソフトバンク)
Oh! FM 1989年5月号 1989年5月1日(ソフトバンク)
I/O別冊 FM-7/11活用研究[第2集] 1985年3月15日 (工学社)
82HM-001010-1 FM-77 ユーザーズマニュアル ハードウェア解説 1984年5月(富士通)
82HM-001140-1 FM-77L2 ユーザーズマニュアル ハードウェア解説 1985年3月(富士通)
82HM-001120-1 FM-77L4 取扱説明書(F-BASIC V3.5説明書) 1985年1月(富士通)
82HM-001040-1 FM-77 400ラインセット取扱説明書(F-BASIC V3.5説明書) 1984年5月(富士通)

F-BASIC詳細編を覗いてみる F-BASIC詳細編(その2:デモ画面集)を覗いてみる
FM77AVシリーズ システムディスク編を覗いてみる
FM77AVシリーズ デモ・入門ディスク編を覗いてみる
CP/M-80編を覗いてみる
OS-9編を覗いてみる
Flex編を覗いてみる
F-BASIC ファイルシステム(およびその上位互換)上に構築されたOS、開発システム
番外編(その1:ナウシカベンチマークの謎)を覗いてみる
番外編(その2:勝手に誤記修正編)を覗いてみる
番外編(その3:MMU考察)を覗いてみる
番外編(その4:FM-77 謎のS1スイッチ)を覗いてみる
番外編(その5:FM-7,8シリーズのROM一覧)を覗いてみる
番外編(その6:FM-77用拡張メモリ他について)を覗いてみる
緊急特集:MB22603の秘密 を覗いてみる
緊急特集2:FM-8ブートROMの秘密 を覗いてみる
超番外編:レベル3BASICとF-BASIC を覗いてみる
入り口ページに戻る


ご意見、ご要望はこちらまで(笑)
thasegaw@hotmail.com